地域別
幻想的に湿原を潤す水滴、植物をはぐくみ、優しく水鳥たちを包み込む「水」
緑に覆われた水辺
緑で煙る尾瀬沼
密林に囲まれた秘境の湖。
燧ヶ岳(2,356m)南東に位置し、標高約1,660mの高山湖として知られる尾瀬沼。今からおよそ35万年前に、燧ヶ岳が噴火した際に流れ出た溶岩が、沼尻付近で川を堰き止めて尾瀬沼がつくられました。)
幻想的な霧もやのかかる尾瀬沼の湖畔は緑に覆われ、緑一面の世界が広がっていました。
太陽の光が差す
大江湿原を望む
霧に煙る。
尾瀬沼には、周囲約4kmの沼を一周する散策路が整備されており、様々に変化する尾瀬沼の姿が堪能できます。尾瀬沼の北岸は、幾つかの湿原が点在し、木道が整備されており、南岸はやや狭くアップダウンのある道が続きます。
霧雨が止み、一瞬差し込む陽の光に輝く湖面と緑の草木。湖畔でゆらゆらと揺れる水草の群れ。雲に覆われた燧ケ岳を望む展望...美しい景観に事欠くことはありません。
光に揺らぐサロマ湖
水平線が光に揺らぐ。
海水と淡水が入り交じっている汽水湖で、面積が琵琶湖、霞ヶ浦に次いで日本で3番目に大きいサロマ湖。潮の満ち引きのためか所によっては水位が低くなり、一見すると大湿原を思わせる景観が見られます。
霞のかかる湖面が薄日の光に揺らぎ、遥か彼方の水平線を仰ぐ雄大で悠遠な光景を見せてくれました。
森から見える湿原
湿原でたたずむアオサギ
森に開かれた大湿原。
尾瀬沼北岸に点在する湿原。夏のうっそうとした森から垣間見れば、まるで緑のオアシスのように思えます。
辺りにはキツツキが木を打つ音が響き、アオサギをはじめとする水鳥や森の野鳥がくつろぎ、実際に多くの生命を潤しています。
霧の神仙沼
風が霧を消し、神秘の沼が姿を現します。
北海道ニセコ高原に点在する湖沼と池塘群。その中でも神仙沼の景観は随一。原生林の中に整備された遊歩道をひたすら進み、神秘に満ちた湿地帯へ一歩足を踏み入れると、そこは別世界。
水辺を水草がやさしく覆い、空を映す湖面は鏡のようで、自分の心も洗われたような気がします。
花に水滴が滴る
水辺に咲く
水滴に輝く花々。
尾瀬には900種類にもおよぶ植物が群生しているといわれています。その豊かな自然を育んでいるのも、やはり豊富な水のおかげでしょう。
霧雨が空け、差し込んだ薄日に花びらの水滴が輝き、緑のせせらぎに純白の花々が栄えます。
水路でたたずむ水鳥達
カルガモの群れ
水路で遊ぶ水鳥。
尾瀬沼湖畔の大江湿原に通る水路でカルガモの群れが遊んでいます。
一年中、日本のいたるところで目にすることができるカルガモも、なぜか尾瀬では希少な存在に思えてしまいます。標高は高くとも、緑豊かな湿原の中で、より生き生きと泳いでいく姿が、私たちをホッと和ませてくれます。
幻想的な湯ノ湖
エサを探すカルガモ
湖面に映る雲模様。
三岳(1,944m)の噴火活動によって湯川が堰き止められてできた周囲3kmほどの小さな湖、湯ノ湖。湖底からは湯元温泉の温泉水が湧き出しているそうです。
南側の湖畔では、霞んだ空気に空の雲模様を映す湖面が幻想的な光景を見せてくれます。顔だけ半潜り状態で、湖底の水草を食べるカルガモの群れが、一直線に並んで仲良く食事をしていました。
倒木の奥でエサ探し
清廉な泉の遠景
緑の森を映す泉。
湯ノ湖の湖畔には遊歩道が設けられていて、約一時間で一周することができます。
雨天後の増水で湖畔に大きな泉ができ、ここでもカルガモが食事をしています。幾本かの倒木の隙間から湖面に緑深い森が投影され、辺りは神秘的な雰囲気に包まれていました。
森の間の池と焼岳
朝もやの大正池と水鳥
焼岳と朝もやの大正池。
大正4(1915)年の焼岳(2,455m)の噴火のときに発生した泥流により、梓川が堰き止められてできた大正池。
現在は数が少なくなったものの、水没して枯死した立木が林立し、独特の景観を作っています。
森の隙間から仰ぎ見る焼岳と取り残されたようにポツンと浮かぶ朽ちた切り株。穏やかな湖面にはくっきりと逆さ焼岳の雄姿。山頂に朝日を浴び始めた焼岳と池のほとりでたたずむ水鳥たち。
これらの景観が神秘的な朝を演出してくれました。
水面に映る穂高連峰
水鳥もたたずむ
湖面に映る大連峰。
大正池からは焼岳だけでなく、3,000級の峰々が連なる穂高連峰も仰ぐことができます。
静かな朝の湖畔。水鏡の水面に逆さにくっきりと映る「北アルプスの盟主」。
徐々に朝日が広がる湖面で、カルガモたちが楽しげに泳ぎ回る姿に、私たちもすっかり愉快な気分になりました。
Copyright (c) MediaPolice Co, Ltd. 2005. All rights reserved.