地域別
湧き出る泉が陽に照らされ、神々しく光り輝く「水」
巨岩と緑の泉
渓谷に架かる橋
峡谷を彩る緑の水。
2200万年前に、海底火山の活動によって噴出した火山岩が、鬼怒川の流れによって侵食され、現在のような景観になったといわれる「龍王峡」。まるで龍がのたうつ姿を思わせるような迫力のある断崖が続きます。
峡谷にかかる虹見橋の南には、岩場で滞留した水が泉のようによどみ、静かに流れてゆきます。
岩の水際でたたずむメダカの群れに、飛び交うトンボ。険しい峡谷も、多くの命を育んでいました。
清廉な明神池
イワナもたたずむ神の泉
神聖な泉。
明神池は、上高地の穂高神社の境内地にある池で、梓川の古い河道の低地に湧水が貯まってできたと考えられています。
拝観料を払って池のほとりに近づくと、たくさんのイワナが日向ぼっこをしているように、のんびりと優雅に泳いでいました。
イワナといい、水鳥といい、どこか他の水辺とは違った神聖な雰囲気に守られているような気がします。
明神岳を映す泉
明神岳と明神池
山影を映す。
明神池は、一の池と二の池に分かれ、一の池は広々としており、黄緑の水面に明神岳(2,931m)の姿が映り、二の池は小島が多く、明神岳を背景として日本庭園のような風景が広がっています。
堂々と間近に迫る明神岳の威容もまた、この池の神秘性を高めています。
輝く水面と木々
神々しい泉
神秘に輝く泉。
上高地を縦断する梓川。穂高連峰を望む高地の森を蛇行しながら流れ下るこの川は、ところどころで沢の流れと合流して、静かによどみます。
緑輝く深い森を緩やかに満たし、水面は神秘の光を反射していました。
五色沼の水路
エメラルドの水路。
五色沼湖沼群で最大の毘沙門沼には、湖畔がくびれ泉と泉をつなぐ狭い水路のようになった場所があります。
派手な観光施設や遊覧ボートが、ややもすれば自然の景観を壊し少し興ざめすることもありますが、この水路の奥は比較的人も少なく、遊覧ボートもあまり入り込んできません。
淡いエメラルドの水面の輝きを見ていると、静かなこの沼の本来の姿を見れたような気がしました。
木々を映し輝く泉
緑流れる泉
緑を映す泉。
上高地を流れる梓川は、至るところでその流れを緩め、多くの名も無き泉を形成しています。
そこでは、密林の中のオアシスを思わせる神秘的な景観が随所に見られます。
深緑に栄える白樺の白い幹、黄緑に輝く水草の群落...周りの樹木の様子や太陽の光の加減で、色彩豊かな緑の情景を楽しむことができます。
水底の枯れ木
透明で静かな清流
倒木を囲む緑の流れ。
上高地を静かに流れる梓川。普段静かなこの川も、台風などの大雨の時には、容赦なく森の木をなぎ倒す激流となります。
そうした厳しい自然の摂理をところどころで語りかける朽ちゆく倒木たち。
しかし、流れの中に沈む倒木を囲むように、新たな緑の水草が芽吹きを始めています。森に時々変化を与えながらも、多くの生命に恩恵をもたらす水の力に感銘を受けます。
緑輝く水辺
緑の森を育む泉
緑輝く水に癒され...
梓川右岸の上湯沢から押し出した土砂によって流れがせき止められてできた田代池。カラマツやコメツガの樹林を通る遊歩道を抜けると、突然辺りが開け湿原地帯が広がり、この田代池が横たわっています。
土砂の流入は今も続いており、この池は今も少しずつ小さくなってきているそうです。今は静寂に包まれた緑の泉で、ダイナミックな大自然の恩恵を改めて実感させられるのでした。
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