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緑水 Part1

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北海道 Summer Days Part1

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・Day4: 天国の花園

Day5: 地獄と悪魔

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Day5: 地獄と悪魔

Day5: 地獄と悪魔

大地の怒り、荒涼とした山地、沸き立つ泉、妖しい湖面、そそり立つ奇岩と断崖、魔物に侵食されゆく太陽。
荒廃と美の「地獄」巡り。

大地の怒り(硫黄山)
黄色の岩から蒸気が噴出

黄色の岩から蒸気が噴出

硫黄山の遠景

硫黄山の遠景

「天国」から「地獄」へ。

「地獄」といっても、悲観的なイメージはなく、「荒廃の美」とでもいうべき、非日常的な美しき景観が北海道には多数点在します。

かつては大規模な硫黄の採掘が行われていた硫黄山。アイヌ語でアトサ(裸)ヌプリ(山)と呼ばれ、植物を拒絶する白い岩盤から、今も硫黄の噴煙が轟音と共にあちこちで立ち上がり、まるで大地が怒っている様を見ているようです。

荒涼とした山地(地獄谷)
荒涼とした地獄谷

荒涼とした地獄谷

煙立つ峡谷。

約1万年前に活火山が噴火した時の爆裂火口跡である地獄谷。峡谷の谷底には数多くの湧出口や噴気孔が点在しており、遊歩道から鑑賞できるようになっています。すぐ近くに華やかな温泉街があることを忘れさせる凄絶な光景です。

三途の川を思わせる、灰色の川。立ち込める噴気。

その赤茶けた峡谷は、まさに地獄と呼ぶにふさわしい光景を私たちに見せつけてくれます。

沸き立つ泉(大湯沼と奥の湯沼)
湯気が立つ大湯沼

湯気が立つ大湯沼

湧き立つ奥の湯沼

沸き立つ奥の湯沼

グツグツと沸き立つ泉。

大湯沼と奥の湯沼。地獄谷からそう遠くない距離にこの2つの地獄沼があります。

硫黄のせいか、やや黄緑がかった水面を湯気が走り、灰色の水を水底からグツグツと沸き上がらせる。

まさにこの世のものとは思えない光景に圧倒されてしまいます。

妖しい湖面(阿寒湖)
湖面に妖気が漂う

湖面に妖気が漂う

妖気を帯びた湖。

阿寒国立公園に属する阿寒湖。まん丸で大きいマリモの生息地として全国的に有名な湖です。

湖畔には、ボッコボッコと灰色の水泡を煮えたぎらせるボッケ。湖面には悪魔の遣いを連想させる、くちばしのとがった妖しい水鳥の群れ。

突然の夕立雲の光が湖面で薄く反射して、周囲の火山地帯の威容と共に、妖しい雰囲気を演出してくれました。

そそり立つ奇岩1(窓岩)
波打ち際にそそり立つ窓岩

波打ち際にそそり立つ窓岩

深い霧の中に空いた窓。

北海道の南西部に、奇岩・怪岩が立ち並ぶ海岸線があります。

気の遠くなるような長い年月の風と波による侵食の結果、ぽっかりと窓が開いたような奇岩が誕生しました。

濃く霞がかった海岸線を臨みながら、カモメが巣食う窓岩は、今日も我が身を削る波を黙って受け止めつつ、無言でそこにそびえ立っていました。

そそり立つ奇岩2(瓶子岩と三本杉岩)
かもめ島の奇岩

かもめ島の瓶子岩

そびえ立つ三本杉岩

そびえ立つ三本杉岩

海岸に突起する奇岩。

かもめ島の瓶子岩。巨大な杭を突き刺したようなこの奇岩には、巨大な〆縄がかけられており、海の守り神として人々に崇められています。

濃霧の中そびえ立つ三本の鋭い巨岩、三本杉岩。霧雨舞う憂鬱な天候が、かえってこの巨岩の異様な姿を際立たせ、ダイナミックで厳しい大自然の摂理を語りかけていました。

そそり立つ奇岩3(親子熊岩)
猛獣を思わせる岩影

猛獣を思わせる岩影

親と子の対面

親と子の対面

獣(けもの)が宿る岩礁。

親子熊岩。自然の造形であるとはとても考えられません。

その昔、飢餓に苦しむ親子の熊が海に転落し命を落としまし、それを見ていた海の神が親子熊を哀れんで、親子の深い愛情を交わす姿をそのまま岩に変身させた...

その伝説を信じてしまいそうです。

魔の海岸(オホーツク海)
美しいが妖しい夕日

美しいが妖しい夕日

不吉な予感の魔の海岸。

オホーツク海に霞がかかり、太陽が妖しい光を放っていました。

黄昏時が近づくにつれ、より激しく大きく打ち寄せる波。

その波打ち際には、悪魔の遣いのような小さな生物がどこからともなく群がってきました。

魔物に侵食されゆく太陽(オホーツク海)
魔物が現れ...

魔物が現れ...

侵食されてゆく...

侵食されてゆく...

魔物に食い散らされる太陽。

不吉な予感は当たりました。太陽を覆っていた雲がみるみる変形し、魔物の姿に変身します。

まるで魔物に食い荒らされるように、太陽が寂しく沈んでいきます。でも、なぜか美しい...大自然のいたずらか、悪魔の誘いか。

様々な表情を見せてくれる、北の大地。暑い夏の日々はまだまだ続きます。

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